【1月19日 AFP】アジア・サッカー連盟(AFC)は18日、韓国・Kリーグでの八百長スキャンダルを受け、今季のAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2017)から昨季王者の全北現代モータース(Jeonbuk Hyundai Motors、韓国)を除外すると発表。これを受けて全北現代は19日、処分撤回を求めてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議申し立てを行うことを表明した。

 AFCは声明で「連盟の独立機関である出場管理機構(Entry Control Body)は本日、2013年から2014年にかけてKリーグで行われた八百長行為に間接的に関与したとして、全北現代モータースの今季のACL出場資格を剥奪する」と発表し、「2017年のACLに出場する大韓サッカー協会(KFA)の代表チームとして、済州ユナイテッドFC(Jeju United FC、韓国)を第3シード、蔚山現代(Ulsan Hyundai、韓国)を第4シードに繰り上げる」とした。

 AFCは以前から八百長行為への処遇に頭を悩ませており、今回の処分は出場チームを決める同機構が設定した新規則に従って下された。規則では「国内外を問わず、試合の結果を操作したり、それに影響を及ぼしたりする行為」に関与した場合、いかなるチームもアジアの大会から1シーズンの出場停止処分が科されるとしている。

 全北現代には処分が下されてから10日以内にCASへ異議を申し立てることが認められているが、今季のチャンピオンズリーグが開幕する2月上旬までに裁定が下されるかはどうかは不透明な状況となっている。地元メディアはクラブ関係者が「われわれの主張が認められたとしても、チャンピオンズリーグの開幕に間に合わなければ大会に出場することはできない」と語ったと伝え、全北現代は公式ウェブサイトで「CASに迅速な対応」を求めたことを明かした。

 昨年9月にKリーグで首位につけていた全北現代は、2013年シーズン中にチームスカウトの一人が審判に賄賂を渡したことが発覚し、勝ち点9の剥奪と1億ウォン(約975万円)の罰金処分が科された。その結果、昨季のリーグ優勝を僅差で逃した全北だったが、2016年のACL決勝ではアル・アイン(Al Ain、アラブ首長国連邦)を2試合合計3-2で下し、アジア最高のトロフィーを手にした。

 2017年大会のグループステージで、全北はオーストラリアのアデレード・ユナイテッド(Adelaide United)、中国の江蘇蘇寧(Jiangsu Suning)、そしてプレーオフ勝者と同組のグループHに入っていた。(c)AFP