【1月18日 AFP】(更新)米ホワイトハウス(White House)は17日、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」に大量の米軍機密情報を漏えいした罪で禁錮35年の刑期をつとめているトランスジェンダー(性別越境者)の米兵、チェルシー・マニング(Chelsea Manning)受刑者(28)について、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が恩赦により刑を軽減したことを明らかにした。今年5月にも釈放される見通し。

 任期満了を20日に控えたオバマ大統領は、受刑者64人に特赦を与えた。この他に209人の減刑も決め、その中に2013年8月にスパイ罪を含む複数の罪に問われて有罪判決を受けたマニング受刑者も含まれていた。

 昨年の米大統領選をめぐるハッキングにも関与したウィキリークスは、オバマ大統領の措置を受けてツイッター(Twitter)で「勝利」を宣言。また創設者のジュリアン・アサンジ(Julian Assange)容疑者の代理として「あなた方の勇気と強い意志が不可能を可能にした」と書き込み、同受刑者を支援した人々に感謝の意を表した。

 一方、2013年に米政府による世界規模の監視体制を暴露した後、香港(Hong Kong)を経てロシアに亡命した元米国家安全保障局(NSA)職員のエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者はオバマ大統領の措置の対象に含まれなかった。ホワイトハウスは今回、裁判で罪を認めたマニング受刑者と、スノーデン容疑者のような人物の間に明確な一線を引いた形だ。(c)AFP