【1月17日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は16日、大リーグ(MLB)の2016年シーズンに約1世紀ぶりとなる悲願のワールドシリーズ制覇を果たしたシカゴ・カブス(Chicago Cubs)の表敬訪問を受け、自身の地元でもあるシカゴ(Chicago)のチームを温かく迎えた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領への政権移行を4日後に控えたオバマ大統領が、昨年11月に1908年以来のワールドシリーズ制覇を成し遂げたカブスの選手たちを歓迎すると、ホワイトハウス(White House)は明るいムードに包まれた。

「レッツゴー、カビー(カブス)」の声が上がる中、オバマ大統領は「この日が訪れることは絶対にないと言われていた」と述べた。そして、一期目の大統領選について言及しながら、「私は2008年に、たくさんの公約を掲げた。しかし、そこまで提言するほど浮かれてはいなかった」とカブスの優勝は予想できなかったと語り、選手たちの笑いを誘った。

 同じく長年タイトルから遠ざかっていたクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)とのシリーズは、最後まで劇的な展開となり、第7戦までもつれた末にカブスが優勝を果たした。

 長い間だった。オバマ大統領は、「最後にカブスがワールドシリーズを制したのは、セオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)大統領の時代だった」と述べると、その後は「世界大戦、冷戦、世界大恐慌などを経験した」と続けた。

 熱心なスポーツファンとして知られるオバマ大統領は、自身のお気に入りのチームであるシカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)が優勝したときほどの喜びはなかったと認めた。しかし、妻のミシェル(Michelle)夫人が大のカブスファンであり、優勝チームの表敬訪問に同席したのは、この日が初めてだったと強調。シカゴ南部育ちのミシェル夫人が、少女時代に学校から帰宅するとカブスの試合中継が始まる前に、父親が陣取っていた姿を思い起こしていたことも明かした。

 この日は、オバマ政権でかつてアドバイザーを務めたラーム・エマニュエル(Rahm Emanuel)市長や、側近のデービッド・アクセルロッド(David Axelrod)氏らも出席した。(c)AFP