【1月14日 AFP】総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のダナ・ホワイト(Dana White)代表は13日、ボクシングの元世界王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.)と総合格闘技のスター選手コナー・マクレガー(Conor McGregor)に対して、正式に2500万ドル(約29億円)を提示し、両者の試合が実現する可能性が再燃した。

 アイルランド出身のマクレガーが参戦するなど、高い人気を誇るUFCのホワイト代表は、米FOXのラジオ番組の中で、メイウェザーとマクレガーがオクタゴン(八角形)のリングではなく、ボクシングのリングで対戦する可能性を示唆し、両者は2500万ドルの報酬に加え、ペイ・パー・ビュー(PPV)の分配金を手にすることになるとしている。

 ホワイト代表は「彼らが対戦することになれば、フロイドは自分にとって容易なボクシングマッチになると考えるだろう。対するマクレガーは、報酬のために戦う。いいか、フロイド。これは正式なオファーだ。このオファーをできるのは私だ。われわれは君に2500万ドル、そしてコナーに2500万ドルを払ってやる」とコメントし、メイウェザーが先日、リングに上がる条件として、マクレガーに1500万ドル(約17億円)を提示したことを冷笑した。

 49戦無敗のまま2015年に現役を引退したメイウェザーは、米スポーツ専門チャンネルESPNの番組で、リングを離れた放浪生活を終える気にさせるのは、マクレガーとの試合しかないと明言している。メイウェザーはまた、マクレガーの代理人と交渉していることも明かし、「向こうはこちらの数字を知っている。俺の報酬は1億ドル(約115億円)だ」とつけ加え、プロモーションの主導権は自分にあると主張した。

 ホワイト代表は「君に主導権があるというのであれば、どういう主導権だ?」と話すと、「彼はオファーをしたと主張しているが、誰にもオファーなどしていない。たった今、私が正式にオファーをした。コナー・マクレガーは相手が誰でも、どこでも、いつでも戦う。PPVで100万件以上の売り上げがある彼と戦う相手は数えきれないほどいる」と語った。

 昨年11月12日に米ニューヨーク(New York)で行われた試合で、マクレガーはエディ・アルバレス(Eddie Alvarez)を倒し、UFCで2階級を制覇した史上初の選手となった。同11月下旬にはカリフォルニア(California)州でボクシングのライセンスを取得しており、メイウェザーとの王者対決が実現する臆測に拍車をかけていた。(c)AFP