【1月13日 AFP】2016年の再生可能エネルギーへの世界の投資額は、関連設備の大幅な価格下落と中国および日本での普及鈍化を背景に、前年と比べ18%減少した。調査報告書が12日、発表された。

 ブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンス(BNEF)の研究者らによると、2015年に過去最高となった再生可能エネルギーへの投資額は昨年、2875億ドル(約33兆円)に落ち込んだ。設備費の下落、とりわけ太陽光発電装置の価格の下落が大きかった。

 普及の鈍化は、同部門の基幹市場である中国と日本で顕著で、中国で1191億ドル(約13兆7000億円)から26%減の878億ドル(約10兆800億円)に、日本では43%減の228億ドル(約2兆6000億円)に落ち込んだ。

 一方で、2016年の洋上風力発電への投資誓約は40%増の299億ドル(約3兆4000億円)となり、過去最高を記録した。石油価格の下落で再生可能エネルギーへの投資減少が予想される中での記録となった。

 同年、米国では再生可能エネルギーへの投資は7%減の586億ドル(約6兆7000億円)となり、カナダでは46%減の24億ドル(約2800億円)となった。

 世界投資額の47%を占めるアジア太平洋地域では、全体では26%減の1350億ドル(約15兆5000億円)となったが、インドの投資は2015年の水準をほぼ維持して96億ドル(約1兆1000億円)だった。

 対照的に欧州では全体的に勢いがあり、3%増の709億ドル(約8兆1000億円)となった。英国が2%増の259億ドル(約2兆9700億円)の投資額で3年連続して首位に立っている。ただ、ドイツは152億ドル(約1兆7400億円)で前年比16%減で、フランスも36億ドル(約4100億円)と前年比5%減となった。(c)AFP