【1月12日 AFP】アフガニスタンの復興支援をめぐり、米監察官は11日、アフガニスタン軍が実在しない「幽霊兵士」数万人を依然として雇用している可能性があるほか、米国から支給された武器を旧支配勢力タリバン(Taliban)の司令官らに横流ししている疑いもあるとの見解を示した。

 ジョン・ソプコ(John Sopko)米アフガニスタン復興担当特別監察官は米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)で行った講演で、アフガニスタン駐留米軍と北大西洋条約機構(NATO)の司令官らは長い間アフガニスタン治安部隊にはびこる汚職を批判してきたが、この問題は米主導の介入から15年たった今でも解決されていないと警鐘を鳴らした。

 ソプコ氏は「アフガニスタンの司令官たちは米側が支払っている幽霊兵士への給料を、よく自分の懐に入れている」と指摘。幽霊兵士の数については「非常に多く、万単位に及ぶ可能性がある」とした。

 さらに、タリバンが野戦司令官らに対して、アフガニスタン兵から米国支給の兵器や燃料、弾薬を購入するよう指示した証拠があるとも述べた。(c)AFP