【1月9日 AFP】刑務所の暴動が相次いでいるブラジルで8日、北部アマゾナス(Amazonas)州マナウス(Manaus)の刑務所で新たに少なくとも4人の受刑者が殺害されたことが分かった。州当局が明らかにした。刑務所の暴力行為に伴う死者は同日までの1週間で100人を超えた。

 一連の暴動の大半は、過剰収容状態にある刑務所内での犯罪組織同士の抗争に端を発しており、受刑者の頭部を切断したり、内臓を取り出したりするなど残虐な手段による殺害も起きている。

 ブラジルでは昨年7月に国内最大規模の麻薬組織である「首都第一コマンド(PCC)」と「赤い部隊(CV)」の停戦が破棄された。それ以降、刑務所での暴動が激化し、多くの死者を出している。

 アマゾナス州の公安当局は8日の受刑者4人の死亡について、現時点では状況は不明だと説明している。

 マナウスでは1日にも、犯罪組織の構成員だった受刑者が対立する受刑者56人を殺害。6日には北部ロライマ(Roraima)州の州都ボアビスタ(Boa Vista)にある刑務所で発生した暴動で受刑者31人が死亡している。(c)AFP