【1月8日 AFP】西アフリカのコートジボワールで賃金引き上げなどを求め反乱を起こした兵士たちが、交渉に赴いたアラン・リシャール・ドンワイ(Alain Richard Donwahi)国防相を拘束したがこう着状態となり、2時間後の7日夜に同国防相を解放した。

 ココアの原材料となるカカオ豆の世界最大の生産国コートジボワールではボーナス、賃上げ、住宅手当、より早い昇進を要求する兵士たちが6日朝にブアケ(Bouake)市街を占拠。反乱は最大都市アビジャン(Abidjan)など他の都市にも広がった。 

 ドンワイ国防相は7日、エスカレートする危機を打開するため空路で同国第2の都市ブアケに入った。AFPのカメラマンによると、ドンワイ氏は解放されるとまもなく地方空港から飛行機で同地を離れた。

 反乱軍はドンワイ国防相の解放後まもなく、6日からブアケに入る道を封鎖していたバリケードを撤去。6日夜から7日にかけてずっと鳴り響いていた銃声も鳴りやんだ。ドンワイ国防相の解放後、国防相も反乱軍も一切コメントを出していない。

 アラサン・ワタラ(Alassane Ouattara)大統領は7日夕、ドンワイ国防相と反乱軍の対話を受けて、この状況を終わらせるための措置を発表していた。

 ワタラ大統領は反乱軍に提示した条件の詳細を明らかにしなかったが、簡潔なテレビ演説で「兵士のボーナスと、生活環境の改善に関する要求」を考慮したものだと述べ、決定事項が平穏に実施できるよう、すべての兵士に兵舎に戻るよう求めた。