【1月6日 AFP】ダカールラリー(Dakar Rally 2017)は5日、第4ステージが行われ、二輪部門の前回覇者でKTMのトビー・プライス(Toby Price、オーストラリア)が左脚を骨折してリタイアした。さらに四輪部門では、2度の総合優勝を誇るトヨタ(Toyota)のナセル・アルアティア(Nasser Al-Attiyah、カタール)が出走できなかった。

 アルゼンチンのサン・サルバドール・デ・フフイ(San Salvador de Jujuy)からボリビアのトゥピサ(Tupiza)まで9000キロメートルに及び、目がくらむようなアンデス(Andes)山脈の高地を上るレースで、29歳のプライスはスタートから371キロメートル付近で転倒してレースを終了。標高3000メートルのコースから、空輸機で病院に搬送された。

 これに先立ち、四輪部門では2011年と2015年の覇者アルアティアが、第3ステージでホイールを失い1時間以上も足止めされるアクシデントに見舞われ、大会をリタイアすることになってしまった。

 46歳のアルアティアは、大会前の優勝候補に挙げられており、前ステージのスタート時にはプジョー(Peugeot)のセバスチャン・ローブ(Sebastien Loeb、フランス)に続き、総合2位につけていた。しかし、この日はトップから2時間以上も引き離された25位で迎え、出走すらも断念。大会主催者は、「彼のトヨタ・ハイラックス(Toyota Hilux)が受けた損傷はあまりにも大きく、修理は不可能だった」と説明した。

 一方、世界ラリー選手権(WRC)で9度の総合優勝を誇るローブもまた、二輪部門で5度の総合優勝を誇るチームメートのシリル・デプレ(Cyril Despres、フランス)に総合首位を明け渡すという忘れられない屈辱に甘んじた。

 デプレは4時間22分55秒でステージ初優勝を飾り、ミニ(MINI)のミッコ・ヒルボネン(Mikko Hirvonen、フィンランド)を10分51秒差の2位、2004年覇者でトヨタのホアン・ナニ・ロマ(Joan Nani Roma、スペイン)を12分51秒差の3位に抑えた。さらに総合争いでは、大会連覇を狙うチームメートでこの日4位に入ったステファン・ペテランセル(Stephane Peterhansel、フランス)に4分8秒差をつけて首位を奪取。同3位には、5分4秒差でヒルボネンが続いている。

 二輪部門では、KTMのマティアス・ウォークナー(Matthias Walkner、オーストリア)がステージ優勝を果たしている。(c)AFP