【1月6日 AFP】男子テニスのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は5日、若手有望株の一人であるオーストラリア出身の18歳の選手が八百長行為で起訴されたことを受け、こうした不正行為に対して「最も厳しい処罰」を科すように求めた。

 豪警察は、問題の選手は昨年10月に同国ビクトリア(Victoria)州で行われた大会で八百長を行ったとして起訴され、3月に出廷することになっていると発表。地元メディアは、昨年行われた全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)のジュニア王者として注目を浴びたオリバー・アンダーソン(Oliver Anderson)の名前を伝えている。

 数日後には、今季の四大大会(グランドスラム)第1戦として行われる全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)に出場するため、世界のトッププレーヤーがメルボルン(Melbourne)に集結し始める中、八百長疑惑が持ち上がったのはチャレンジャー大会に位置付けられるトララルゴン・チャレンジャー(Traralgon Challenger)の1回戦だった。

 現在、カタール・エクソンモービル・オープン(Qatar ExxonMobil Open 2017)に出場しているマレーは、事件に関する記事を読んだものの、詳しいコメントは避けたいと話し、テニス界として八百長問題に対処すべきだと訴えた。

「そのような事件が起きてしまったのは、いかなる時期であろうとも、テニス界にとって残念なことだ。しかし、逮捕者が起訴されたならば、事態は前進しているといえる。もし事件に何の措置も講じられなければ、このスポーツの未来はさらに悪い状況に陥ってしまう。だから、措置がなされるのであれば、不正に関わった者が誰かにかかわらず、最も厳しい処罰を科すべきだ」

 マレーの意見については、同大会に参戦しているライバルのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)も同調する姿勢を見せた。

 ニュースを聞いて悲しく思うというジョコビッチは、「話を聞き、とても失望している。特に、彼は若手でジュニアのグランドスラムを制している選手だからね。だって、才能や可能性があったのは確かだ。どうして彼がそんなことをしたのか理解できない」とすると、「誰でも過ちを犯す」と続けた。

 一方、グランドスラム通算14勝を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、今回の警察の動きについて、不正行為に立ち向かう姿勢を示すものだとコメント。出場中のブリスベン国際(Brisbane International 2017)で集まった報道陣に対し、「こういう話にはうんざりだけど、最も重要なのは、こうした問題に立ち向かうことだ。それに彼は若い。それも最悪な点だ」と語った。(c)AFP