【12月31日 AFP】内戦下のシリアで30日、反体制派を支援するトルコと政権側を支援するロシアの両国が仲介した停戦合意が発効した。初日は同国全土で停戦合意がほぼ順守されたものの、首都ダマスカス(Damascus)近郊では戦闘も発生し、合意の脆弱(ぜいじゃく)さを浮き彫りにした。

 シリア全土で停戦が実施されるのは今年9月以来。カザフスタンでロシア、トルコ、イランの3か国が共催する和平協議に向けた布石となることが期待されている。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、停戦発効初日となった30日、ダマスカス近郊のワディ・バラダ(Wadi Barada)地域で、散発的な戦闘が発生した。同地域では、反体制派がダマスカスへの水供給を停止させている。

 同NGOのラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、ヘリコプター部隊が反体制派の拠点に攻撃を実施したと説明。どちら側が先に攻撃を仕掛けたかは明らかでないと述べた。(c)AFP/Omar Haj Kadour with Layal Abou Rahal