【12月29日 AFP】世界最高齢の雄パンダで、130頭以上の子孫を持つ「パンパン(Pan Pan)が、中国・四川(Sichuan)省の保護センターで死んだ。31歳だった。

 同センターの飼育員が国営新華社(Xinhua)通信に語ったところによると、「パンパンは人間の年齢なら100歳前後に相当する」という。

 中国語で「希望」を意味するパンパンは、子宝に恵まれた父親だった。長年にわたってたくさんの子どもを授かり、その子どもたちからさらに子孫が増えていった。

 パンパンの死を発表した中国ジャイアントパンダ保護研究センター(China Conservation and Research Center for Giant Pandas)は、この「英雄パパ」はがんを患っていたとして、「胸が締め付けられるような悲報」と伝えた。

 同センターはソーシャルメディア上の公式アカウントで、「これまでの3日間、パンパンの容体は急速に悪くなり、意識を失って動くことも食べることもできなくなっていた」と明かした。

「獣医師らの救命治療もむなしく、われわれの元から永遠に去っていった。天国では病気の苦しみから解放されるよう願っている」と続けた。

 パンパンは1985年に四川省で、野生の状態で生まれたものの、その数か月後から施設内で飼育されてきたという。

 新華社によると、雌パンダでは、香港(Hong Kong)の「佳佳(ジアジア、Jia Jia)」が今年10月に38歳で死んだため、現在は36歳の「巴斯(バス、Basi)」が最高齢だという。(c)AFP