【12月28日 AFP】コロンビア当局は27日、国内の拉致事件の件数が2000年以降に92%減少したと発表した。同国では11月に、政府と国内最大の左翼ゲリラ組織「コロンビア革命軍(FARC)」が和平合意を結び、半世紀にわたる武力紛争が終結している。

 コロンビアは長い間、世界で最も拉致事件の多い国の一つとされてきたが、警察当局者によると、今年届け出があった拉致事件は188件だった。1970年以降に3万3000人近くが拉致されたと人権活動家らが主張している同国においては、この数字は朗報と受け止められている。

 コロンビアの紛争では、政府軍と左翼ゲリラ組織、右派民兵、麻薬密輸組織が入り乱れて戦いを繰り広げ、拉致が戦術および資金獲得の手段となってきた。だが、政府が4年越しの交渉を経てFARCとの歴史的な和平合意の実現に取り組んできたことで、治安状況は改善している。(c)AFP