【12月28日 AFP】(訂正)カナダ西部ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州で、少なくとも3800年前の根菜が多数発見され、北米大陸の先住民が作物を育てるために「畑」を作っていたことを示す初めての証拠となった。米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」12月号に掲載された論文で明らかになった。

 論文を執筆したタンジャ・ホフマン(Tanja Hoffmann)氏とサイモンフレーザー大学(Simon Fraser University)率いる考古学者のチームは、当時の先住民が野生の根菜の収穫量を増やすために湿地帯を手入れし、整地していたと結論付けた。

 今回の調査では、先住民ケイツィー(Katzie)が代々暮らす土地から、「ワパト」または「インディアン・ポテト」と呼ばれる根菜3768個に加え、成長中のワパトの近くに石を敷き詰め「畑の境界線」を作っていたことや、土を掘る道具だったとみられる木のかけら150片も発見された。ワパトは10月から翌年2月までが収穫期で、冬の時期におけるでんぷんの重要な供給源だった。

 論文では、発見されたワパトは「濃い茶色や黒色に変色し、多くはさや、または皮だけとなっているが、一部にはでんぷんが残っていた」と説明している。(c)AFP