【12月25日 AFP】10月に脳卒中で倒れたサッカーカメルーン代表の元主将リゴベル・ソング(Rigobert Song)氏が24日、仏スポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)のインタビューに応じ、死の淵から生還した心情を語った。

 現在40歳のソング氏は10月3日、母国の首都ヤウンデ(Yaounde)市内の自宅で倒れ、脳動脈瘤(りゅう)のため一時は昏睡(こんすい)状態に陥っていたが、その後フランスの病院へ移って専門家の治療を受け、現在は回復している。

 現役時代の晩年は金色に染めたドレッドヘアで異彩を放ったソング氏は、「崖っぷちから戻ってきたよ。血圧が25くらい上がって、頭が爆発しそうな感じだった」と明かした。

「幸運だったのは、横向きに倒れたことだ。そのおかげで舌がのどに詰まらずに済んだ。飼っている犬がほえ始めたから管理人が見に来たんだが、中に入ってこようとしなかった。だけどその後に友人が来て助けてくれた」

 ソング氏は、ベテランのロジェ・ミラ(Roger Milla)氏とともに1994年のW杯米国大会に出場すると、その後に台頭したストライカーのサミュエル・エトー(Samuel Eto’o)とともに、カメルーンを世界的な強豪に押し上げた。

 カメルーン代表では137試合に出場し、アフリカネイションズカップ(The Africa Cup of Nations)本大会では36試合を戦って2000年大会、2002年大会で主将としてチームを連覇に導いた。2000年にはシドニー五輪で金メダルを獲得している。

 しかし2003年のコンフェデレーションズカップ(FIFA Confederations Cup)では、コロンビア戦でチームメートのマルク・ビビアン・フォエ(Marc Vivien Foe)氏が心臓発作に襲われて試合中に死亡する悲劇も経験した。

 クラブレベルでは、イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)やウェストハム(West Ham)、フランス・リーグ1のメッス(FC Metz)やランス(RC Lens)でプレーし、トルコ1部リーグのガラタサライ(Galatasaray)では2度のリーグ優勝を達成した。(c)AFP