【12月22日 AFP】ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)制覇2度の実績を持つ女子テニスのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova)が、自宅に押し入った強盗に利き手の左手を刃物で切られ重傷を負った事件で、手術を担当した医師は21日、最低でも半年間の休養が必要になる見通しであることを明らかにした。

「復帰には6か月ほどかかります」との見解を示したクビトバの担当医は、「けがは深刻であり重傷です。この状況をふまえてアプローチしていかなければなりません」とつけ加え、「すべて以前の状態に」戻すために、医療チームとして全力を尽くしていくとコメントした。

 前日にクビトバの4時間にわたる手術を執刀した医師は、同選手が侵入者から身を守ろうとして左手の指5本すべてを負傷し、2本の神経を損傷していたことを明らかにしている。

「クビトバは襲われたときに刃物をつかんで負傷しました。傷口は複雑な状態であり、これ以上ダメージが広がるのを食い止めるために、手術はゆっくりと慎重に行わなければならず、長時間に及びました」と説明した医師は、「彼女は若くて健康であり、細長い指を持っている。手術は無事に成功し、合併症もみられない」として、回復の見通しは明るいという認識を示した。

 クビトバの広報担当者は、チェコ東部プロスチェヨフ(Prostejov)の自宅に押し入った刃物を持つ強盗との格闘で負った傷の回復に努める間、少なくとも3か月はラケットを握れないと話している。

 マネジメント会社は声明で、「ペトラは14日間ベッドで休み、6~8週間ほどかけて、ゆっくり術後のリハビリを開始します。最高のシナリオは、半年後にテニスコートへ戻れるようにすることです。試合に戻れる具体的な時期について話すのは早計ですが、ペトラは最高レベルでの復帰を目指して全力を尽くす所存です」とコメントした。

 11月に行われた国別対抗戦フェドカップ(2016 Fed Cup)で、母国に最近6年間で5度目のタイトルをもたらした世界ランク11位のクビトバは、来年1月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2017)、同5月22日から6月11日まで開催される全仏オープン(French Open 2017)への出場が絶望的となり、さらには7月のウィンブルドン選手権についても出場が不透明な状況となっている。(c)AFP