「新王者誕生」と「世代交代の波」、テニス界は転換の一年に
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■「レジェンドの低迷」と「次世代の台頭」
グランドスラム通算17勝を誇るフェデラーは、2001年以降では最低ランクとなる16位を記録。加えて、16年ぶりにツアー優勝無しに終わった。
来年8月で36歳になるフェデラーは、全仏オープンを回避して出場したウィンブルドンの準決勝で、ミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)にフルセットの末に屈すると、膝の故障に専念するため、シーズンを早期終了した。
一方、四大大会通算14勝のナダルは、世界9位でシーズンをフィニッシュ。全仏オープンで3回戦を前に棄権すると、直後のウィンブルドンでも自身を欠場に追い込んだ手首の回復に努めるため、10月にシーズンを切り上げた。
リオ五輪では、スペイン選手団の旗手を務め、親友のマルク・ロペス(Marc Lopez、スペイン)と組んだ男子ダブルスでは表彰台の頂点に立った30歳のナダルだが、ツアーには若手選手の波が押し寄せていることを自覚している。
今年は、19歳のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が2006年のジョコビッチとマレー以来となる10代でのトップ25入りを果たすと、男子プロテニス協会(ATP)が選ぶ次世代選手の一人、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)もキャリアハイとなる13位でシーズンを締めくくった。
ナダルは、「素晴らしい二つの世代が重なり合った、変わり目の時代だ」と話している。
■薬物や八百長騒動の一方、明るいニュースも
女子では、全豪と全米を制した28歳のケルバーが、186週間にわたって頂点に君臨した35歳のセレーナにかわって女王に輝いた。
セレーナは今年、全仏決勝ではガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)に屈したものの、ウィンブルドンで自身通算7度目の優勝を果たし、シュティフィ・グラフ(Steffi Graf)氏が持つグランドスラム通算勝利数22に並んだ。しかし、全米オープン準決勝でカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)に敗れると、肩のけがの治療を理由にシーズンに幕を下ろした。
元世界ランク1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)は、6月に妊娠を発表するとツアーを離脱。シャラポワは、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)の薬物検査で、禁止薬物の「メルドニウム(Meldonium)」に陽性反応を示した。その後、2年間の出場停止処分が15か月に短縮された同選手は、来年4月にツアー復帰が可能となる。
シャラポワや年始の八百長騒動がテニス界に激震をもたらしたものの、前向きなニュースもあった。リオ五輪では、女子シングルスを制したモニカ・プイグ(Monica Puig)が、プエルトリコに史上初の金メダルをもたらすと、男子ツアーも2009年の全米覇者デルポトロの復活で勢いが出た。
巨体を誇るデルポトロは、度重なる手首の手術の影響で一時は引退直前まで追い込まれたが、五輪での銀メダル獲得に加えて、母国アルゼンチンを初の国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2016)制覇に導くなど、2月には1045位だったランキングも、最終的には38位まで持ち直した。(c)AFP/Dave JAMES