【12月21日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領の政権移行チームは20日、同氏の息子2人が非営利団体(NPO)を通じて大統領就任式の翌日に資金集めイベントを行い、最大100万ドル(約1億2000万円)の大口献金者に大統領と面会する機会を与える計画を立てていると指摘した米団体の報告書の内容を否定した。

 政治倫理の監視を行う米民間団体「社会健全センター(Center for Public Integrity)」によると、問題のNPO「オープニング・デー・ファウンデーション(Opening Day Foundation)」は今月14日に設立され、献金額に応じてあまり目立たない形でトランプ氏との面会や写真撮影をする機会を与えているとしている。

 CPIの報告書によると、このNPOはトランプ氏の大統領就任式の翌日の来年1月21日に資金集めのためのイベント「オープニング・デー 2017(Opening Day 2017)」を開く計画を立てている。

 多額の献金を行った支援者のうち、16人はトランプ氏の私的な歓迎会に招待され、写真撮影も行われる。さらに4人が同氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr)氏と次男エリック・トランプ(Eric Trump)氏の2人、またはどちらか1人と、複数日にわたる狩猟と釣り、またはどちらか1つに出かけることができる。またイベントに登場した演者のサイン入りギターなどの記念品もプレゼントされるという。

「政治委員会とは異なり、NPOには支援者の身元を公開する法的な義務はない。支援者は100万ドル単位の小切手を書けば、匿名で大統領に会うことができる」とCPIの報告書は警告している。

 このNPOの設立証明書によると、幹部としてドナルド・トランプ・ジュニア氏、エリック・トランプ氏、米ダラス(Dallas)の投資家ジェントリー・ビーチ(Gentry Beach)氏、ダラスの富豪の息子トム・ヒックス・ジュニア(Tom Hicks Jr)氏が名を連ねているという。

 しかしトランプ氏の政権移行チームは、同氏の息子2人は資金集めイベントには関わっていないと主張している。

 政権移行チームの広報担当のホープ・ヒックス(Hope Hicks)氏はドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック・トランプ氏はアウトドアに熱心で保護活動も支援しており、それは今回のイベントの目的と合致しているが、2人ともイベントには一切関与していないと説明した。(c)AFP