ドゥテルテ比大統領、強力鎮痛剤の使用認める 健康に懸念も
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【12月18日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領が強力な鎮痛剤のフェンタニルを使用していたこと認めたことから、ドゥテルテ氏の健康に関する懸念が強まっている。議員らは18日、大統領に健康診断を受けてその結果を公表するよう促した。
ドゥテルテ大統領は12日、過去にオートバイの事故で脊髄を痛めたために、がんや慢性疾患の患者に処方されることが多いフェンタニルの貼り薬をよく使用していたと公表した。しかしドゥテルテ氏が処方された量を超えて「フェンタニルを乱用」していると知った医師に、同剤の使用を止められたという。
扇動的な言動で知られるドゥテルテ大統領は、これまで数千人が殺害されている同大統領が進める麻薬撲滅戦争や、米国や国連(UN)に対する過激な発言などで物議を醸している。
フィリピンの議員らは、ドゥテルテ大統領がフェンタニルの使用を認めたことで、同大統領の健康状態に関する憶測が再燃したと主張している。ドゥテルテ氏に関しては大統領選の選挙運動中、がんを患っているとの噂が広まっていた。ドゥテルテ氏は繰り返し噂を否定している。
ドゥテルテ大統領に近いカルロス・ザラテ(Carlos Zarate)議員はAFPの取材に「このような憶測を止めるには、苦しんでいる痛みに大統領がどのように対処しているかを主治医から説明してもらった方がいいかもしれない」と語った。
フェンタニルはモルヒネより100倍強力と言われ習慣性も高い。4月に米ミュージシャンのプリンス(Prince)さんが誤ってフェンタニルを過剰摂取して死亡したことから問題視されている。(c)AFP