【12月16日 AFP】人気児童小説「ハリー・ポッター(Harry Potter)」の組分け帽子に驚くほどよく似た新種のクモが見つかり、作品の登場人物にちなみ名前が付けられた。クモを発見したインドの科学者らが15日、明らかにした。

 同小説の熱心なファンであるインド・ムンバイ(Mumbai)の科学者らは昨年10月、同国南西部にある西ガーツ山脈(Western Ghats)を調査中に大きさ7ミリほどの小さなクモを見つけた。

 発見した科学者の一人のジャベド・アハメド(Javed Ahmed)氏は、クモが組分け帽子そのものに見えたことから、新種と判明した際にはこの帽子にちなんだ名前にしようと全員で決めていたことをAFPに明らかにした。

 そして、このたび新種と分かり、アハメドさんらはこのクモを「エリオビクシア・グリフィンドリ(Eriovixia Gryffindori)」と命名。作品の登場人物ゴドリック・グリフィンドール(Godric Gryffindor)にちなんだかたちだ。専門家によると、この新種のクモは、木の葉の形にまねることで捕食者を避けるのだという。

 この発見がインドのクモ学誌「Indian Journal of Arachnology」12月号に発表されると、ソーシャルメディアではただちに話題となった。「ハリー・ポッター」シリーズの著者J・K・ローリング(J.K. Rowling)氏も、ツイッター(Twitter)に「本当に光栄です!新たな#FantasticBeast!の発見おめでとう」 とのメッセージを投稿し、喜びをあらわにした。

 著名人や有名キャラクターにちなむ新種の命名は、これまでにもあった。2009年にマレーシアで発見された黄色のクモは、英ミュージシャン、故デビッド・ボウイ(David Bowie)さんにあやかった。また2012年には米歌手のビヨンセ(Beyonce)さんの名前にちなんだハエ、そして2016年には米ミュージシャン、故ジョニー・キャッシュ(Johnny Cash)さんにちなんだ名前のタランチュラが誕生している。(c)AFP