【12月9日 AFP】ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)に本部を置く欧州連合(EU)は7日、総工費3億2100万ユーロ(約390億円)の近未来的な新本部ビルを公開した。EUは新ビルの外観について「喜び」の象徴としている。

 新本部ビルは、EU加盟28か国から集めた再生品の窓枠でつくられた箱の中にランタンの形をしたガラス張りの構造物が収まっており、その異世界的な外観から、「スペースエッグ(Space Egg)」とも呼ばれている。

 建物の中心には7色のカーペットと天井タイルで装飾された巨大な議場があり、EUを取り巻くさまざまな危機について話し合う首脳会議が行われる。

 環境に優しいとされる新本部ビルだが、高額な建設費用と竣工(しゅんこう)の遅れに対する批判も上がっていた。

 デザインを手掛けたベルギー人建築家のフィリップ・サマン(Philippe Samyn)氏は、欧州大陸を統一するため第2次世界大戦(World War II)後に設立された連合の良さすべてを象徴したものだと主張している。(c)AFP/Danny KEMP