【12月6日 AFP】朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領の親友による国政介入疑惑に絡み、韓国国会は6日、財閥のトップ8人を聴聞した。

 聴聞を受けたのはサムスン電子(Samsung Electronics)副会長の李在鎔(イ・ジェヨン、Lee Jae-Yong)氏、現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)会長の鄭夢九(チョン・モング、Chung Mong-Koo)氏、ロッテグループ(Lotte Group)会長の辛東彬(シン・ドンビン、Shin Dong-Bin、日本名:重光昭夫)氏ら韓国で最も裕福で影響力を持つ人たちで、韓国実業界の人名録さながらの様相を呈した。

 聴聞の模様は韓国の主要な放送局の全てが生中継した。普段は誰からも詰問されたり、説明責任を問われたりすることのない財閥トップらにとって、数百万人の視聴者が見守る中で追及されるという実に不快な注目を浴びる悪夢のような場となった。

 8人は、それぞれの企業が朴大統領の親友の崔順実(チェ・スンシル、Choi Soon-Sil)被告が運営する2つの財団に行っていた巨額の寄付について厳しく質問された。

 サムスン電子の李副会長は、非常に居心地が悪そうな様子でスキャンダルへの自社の関与についての質問をかわした。

 財閥は崔被告と故意に共謀していたと国民は認識しているが、この認識に同意するかと質問された李氏は「私は非常に多くの弱さを持っており、サムスンには正すべきところがある」と述べるなど、あらかじめ用意していたように聞こえる悔悟の陳述を繰り返した。

 議員は何度も質問に答えるよう求めたが、李氏はこれを無視して「今回の危機で私は、国民の期待に沿うためにわれわれ自身を変革する必要があると気づいた」などと述べた。(c)AFP/Hwang Sunghee