【12月5日 AFP】(更新、写真追加)高い支持率を誇るニュージーランドのジョン・キー(John Key)首相が5日、家庭の事情を理由に電撃的な辞任を表明した。在任8年に及ぶなか、辞めるのに適切な時期と判断したという。

 キー首相は記者会見で「これまでで最も困難な決断だった。次に何をするかは分からない」と述べた。

 辞任の理由についてキー首相は、妻子と一緒に過ごせる時間を増やしたいとする一方、それは「たくさんある要因の一つ」だと説明。「何年にもわたって、同様の境遇にある指導者が(辞任に)踏み出せないのを数多く目にしてきた。理由は分かる。辞めるのが難しい仕事だからだ」とも語った。

 キー首相は、米投資銀行メリルリンチ(Merrill Lynch)の為替トレーダー出身。最近、首相在任8年、中道右派の国民党(National Party)の党首在任10年を迎えたばかりだった。国民の人気は高く、世論調査では来年行われる次回選挙でも国民党を勝利に導くとみられていた。

 国民党は来週会合を開き、新しいリーダーを選出する予定。後任にはビル・イングリッシュ(Bill English)副首相兼財務相が有力視されている。(c)AFP