【12月3日 AFP】欧州連合(EU)域外へのフォアグラ輸出の再開を目前に控えたフランスで2日、鳥インフルエンザの発生が発表され、輸出業者が打撃を受けている。

 農業省によると、利益が上がるが物議も醸しているフォアグラ産業の中心地、南西部タルン(Tarn)県のガチョウ農場で今月1日、高病原性のH5N8型ウイルスが検出された。

 1年前の鳥インフルエンザの流行で、EU域外へのフォアグラ輸出は停止されており、生産者らは3日の輸出再開を心待ちにしていた。輸出再開日はフォアグラの需要が特に高いクリスマス休暇に間に合うよう設定されていた。

 フォアグラの最も大口の輸出先となっている日本は2015年末、フランス南西部の69農場でH5N1型のウイルスが検出されたことを受け、フランスからの輸入を停止する措置を取っている。その一方で、農業省によるとEU内でのフォアグラ販売は引き続き可能だ。

 農業省は今回の鳥インフルエンザの原因を渡り鳥とみている。さらなる鳥インフルエンザの発生がなければ3か月後にフォアグラ輸出は再開される。生産者はそれまで待つしかない。(c)AFP