【12月2日 AFP】国連(UN)は1日、イラク治安部隊員の11月の死者が国内全土で1959人に上ったと発表した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」がイラクに持つ最後の主要拠点であるモスル(Mosul)の奪還作戦が始まった10月から約3倍に増えている。

 死傷者数には戦闘に従事した軍人、警察官、クルド人治安部隊ペシュメルガ(Peshmerga)の戦闘員、内務省部隊員、政府側の民兵が含まれている。負傷した治安部隊員は少なくとも450人。

 国連のまとめでは、イラク民間人の同月の死者も926人に達した。

 国連のヤン・クビシュ(Jan Kubis)事務総長特別代表(イラク担当)は死者数の増加について、ISがモスルで激しく抵抗していることが主な原因だと指摘。ISがモスルで民間の住宅を陣地にしたり、民間人を人間の盾にしたりするなど「最も卑劣な戦術」を取っていると非難した。

 またペシュメルガ関係者は1日、ISがイラクの広範囲を支配下に置いた2014年6月から先月30日までに、ペシュメルガの戦闘員1614人が殺害され、9515人が負傷したと明らかにした。(c)AFP