【12月1日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領が、パキスタンのナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)首相と電話会談を行い、同首相を「すごい男」と称賛した。パキスタン政府が先月30日、明らかにした。

 トランプ氏の陣営は選挙期間中に反イスラム的な言動を繰り返し、トランプ氏自身もパキスタンを「われわれの友人ではない」と語っていたこともあり、今回明らかになった2人のやりとりは驚きをもって受け止められ、ソーシャルメディア上で拡散した。

 パキスタン政府が発表した声明では、トランプ氏のトレードマークともいえる口ぶりがそのまま伝えられており、シャリフ首相がトランプ氏に電話をかけ、米大統領選の勝利について祝辞を送った際、トランプ氏は汚職に関する裁判で窮地に立たされているシャリフ首相について「とても良い評判」だと称賛。「あなたはすごい男だ。あらゆる面で目に見えるような驚くべき業績を上げている。すぐにでもお会いできるのを楽しみにしている。首相、あなたと話していると長年の知り合いのような気がする」と述べた。

 また、声明によれば、「あなたの国はとてつもないチャンスに恵まれた素晴らしい国だ。パキスタンの人々の知性は最高レベルだ」とも語ったという。

 トランプ氏はまた、パキスタン国内で繰り広げられる激しい反政府活動など、さまざまな課題の解決を支援する意向を表明。「未解決の諸問題に取り組む、もしくはその解決策を探る役割を進んで担う準備はできている。それは光栄なことであり、個人的にもそうするつもりだ」と語った。

 トランプ氏はこれまでソーシャルメディア上で、パキスタンを批判する発言を繰り返していた。(c)AFP