【12月1日 AFP】米南部ノースカロライナ(North Carolina)州シャーロット(Charlotte)で9月に黒人男性が警官に射殺された事件で、同州メクレンバーグ(Mecklenburg)郡の検察当局は11月30日、発砲した警官の不起訴を決定した。

 この事件は9月20日、アフリカ系米国人のキース・ラモント・スコット(Keith Lamont Scott)さん(当時43)が、別件で手配中の容疑者を捜索していた警官2人ともめた後、撃たれて死亡したもの。発砲した警官もアフリカ系米国人だった。警官2人は、スコットさんが自宅アパートの外に止めた車の中でマリフアナたばこを巻いているのを見とがめたとされている。

 アンドリュー・マレー(Andrew Murray)地方検事は記者会見で、スコットさんに対する発砲は「法にかなっていた」と述べた。

 マレー検事によると、スコットさんは当時、足首に銃を入れたホルスターを装着しており、銃はスコットさんが撃たれた後、現場で発見されたという。

 また、マレー検事は事件当時の複数の映像から、警官が銃を下ろすようスコットさんに何度も警告していたことが確認できると指摘。「スコットさんは警告に従わず、異常な行動を取り、銃を手に車外に出てきた」と説明した。マレー検事によると、警官は「差し迫った」命の危険を感じたため、スコットさんの手首、腹部、背中側の肩に向けて計4発を撃ったという。

 事件を受けてシャーロットでは数日間にわたる抗議デモが発生。一部が暴徒化し、州知事が非常事態を宣言する展開となった。(c)AFP