【11月30日 AFP】ノルウェー反ドーピング機関(Antidoping Norge)は29日、9月のドーピング検査で陽性反応を示したクロスカントリースキー女子の元五輪金メダリスト、テレーセ・ヨーハウグ(Therese Johaug、ノルウェー)に対し、14か月の資格停止処分を要求した。

 ノルディックスキー世界選手権(FIS Nordic World Ski Championships)で通算7個の金メダルを獲得しているヨーハウグの最終的な処分は、同国の仲裁機関を通して決定される見通し。仮に今回の請求が認められる場合、ヨーハウグは今季に加え来季序盤のW杯出場を逃すことになるが、2018年2月に行われる平昌冬季五輪には間に合う見込みだ。

 問題となったステロイドは、8月下旬に行われたイタリアの高地トレーニングで、ヨーハウグが唇の日焼け止めとして使用したトロフォデルミン(Trofodermin)と呼ばれるリップクリームに含まれていたという。

 ノルウェー反ドーピング機関の関係者は声明で、「高いレベルでプレーする国際的なアスリートとして、テレーセ・ヨーハウグは厳格な国際規定に従う。選手自身が摂取するものへの責任は、国内および国際レベルにおける、数多くのドーピング違反に対する決定で確立されている」と語った。

 ウインタースポーツで強さを誇るノルウェーで、絶対的な人気を誇るヨーハウグは、2010年のバンクーバー冬季五輪で金メダルに輝くと、2014年に開催されたソチ冬季五輪の30キロメートルフリースタイルで銀メダル、10キロメートルクラシカルで銅メダルを手にした実績を持つ。(c)AFP