【11月29日 AFP】2013年にアルジェリアの天然ガス施設が襲撃され、日本人を含む少なくとも38人の人質が死亡した事件の首謀者とされる国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力「アルムラビトゥン(Al-Murabitoun)」の指導者、モフタール・ベルモフタール(Mokhtar Belmokhtar)容疑者が、フランス軍の空爆によって殺害された可能性が高いことが明らかになった。

 匿名を条件にAFPの取材に応じた米当局者は28日、ベルモフタール容疑者を標的にした仏軍の作戦を米情報機関が支援したとする米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報道を認めた。

 ベルモフタール容疑者は、北アフリカでアルカイダとの同盟関係がよく知られている人物の一人。これまでにもたびたび死亡説が取り沙汰されてきたが、米当局者によれば、仏軍による今回の空爆によって、これまで潜伏を続けてきた同容疑者がついに殺害された可能性が高いという。

 WSJは専門家や匿名の当局者の発言を引用し、今回の空爆は米仏両国が情報機関の連携を強化している表れだと報じた。

 アルジェリア人のベルモフタール容疑者は、アルカイダの北アフリカ支部を率いた後に武装勢力「アルムラビトゥン」を結成。巨額の身代金目当てに欧州人を誘拐する手口で知られ、13年にアルジェリアの天然ガス関連施設を襲撃した事件では、日本人10人を含む少なくとも38人の人質が犠牲になっている。(c)AFP/Laurent BARTHELEMY