■独立契約者の扱い

 配達依頼が少なく落胆した前日と違い、この日のシャノンさんの仕事は順調のようだった。

 風が強くなり、頭上の雲が陰り始めるなか、シャノンさんはデリバルーのアプリにログインし、「依頼可能」の設定をオンにした。

 ログオンすると同時に配達依頼が飛び込んできた。この配達が終わった直後にまた次の依頼が来た。この1時間足らずでシャノンさんは7.5ポンド(約1040円)の収入を得たことになる。

 シャノンさんがデリバルーで働き始めたのは今年の夏。自転車好きが高じて、国内に8000人いるデリバルーの配達員の仲間入りをした。

 配達員らは、同社のターコイズとグレーのユニホームを着用し、ロゴの入ったボックスを背負ってロンドンの町中をスピーディーに移動する。

 だがデリバルーは、配達員を従業員ではなく独立契約者とみなしているため、彼らには労働者としての重要な権利が与えられていない。

 シャノンさんらカムデンの配達員が裁判で組合承認を勝ち取れば、デリバルーは現在の雇用形態の見直しを迫られるだろう。

「私はデリバルーに搾取されているように感じる」とシャノンさんは言う。

「彼らが金を稼ぐために、すべての代償を私が払い、すべてのリスクが私とレストランにかかっている。デリバルーは何のリスクも負わない。彼らがイスに座って膨大な額を稼ぐ一方で、私は配達をして最低賃金を稼ぐのさえ苦労している」 (c)AFP/Alice TIDEY