【11月27日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は26日、今月8日の大統領選で同氏が勝利した3つの激戦州の一つ、ウィスコンシン(Wisconsin)州で準備されつつある票の再集計を「ペテン」だとした上で、選挙での勝利は異議申し立てやののしりを受けるものではなく尊重されるべきだと主張した。

 再集計は緑の党(Green Party)の大統領候補としてわずかな票を集めたジル・スタイン(Jill Stein)氏が要求しているもので、共和党候補だったトランプ氏は「すでに敗者が敗北を認めている」選挙だとしている。民主党候補だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏陣営は再集計に参加するとしつつ、今のところ選挙に不正な点は見られないとしている。

 スタイン氏は大統領選の結果について、トランプ氏が勝利したペンシルベニア(Pennsylvania)州とミシガン(Michigan)州でも再集計を要求する方針。トランプ氏はこれら3州で、合算してわずか10万票余りの差で勝利した。これら3州での辛勝により、トランプ氏は選挙人団の過半数となる270人を超える選挙人を獲得した。

 トランプ氏は「これは、すでに敗者が敗北を認めている選挙についてのペテン話だ。この選挙結果は尊重されるべきであって、異議申し立てやののしりを受けるべきではないのに、ジル・スタインはまさにそれをやっている」と述べた。だがトランプ氏自身は選挙期間中に、もし敗北したら結果を拒否すると威嚇し、メディアと体制派エリートが選挙運動で不正を行っていると主張していた。(c)AFP