【11月27日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でチームドクターを務めたエヴァ・カルネイロ(Eva Carneiro)さんが26日、英紙のインタビューで、殺害予告などの嫌がらせを受けたことを明かした。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)のインタビューに応じたカルネイロさんは、「ソーシャルメディアはほとんど使ったことがなくて、おそらく1回投稿しただけだと思いますが、それでも犯してやるとか殺してやるといった脅迫が届きます」と話した。

「顔のない臆病者のやることでしょうけど、自分の言ったことには法律の下で責任を取るべきです」

 カルネイロさんは2015年、ピッチに入って選手の治療を行ったことを当時のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督に罵倒され、同9月にチェルシーを退職した。

 その後、退職を強要されたとしてチェルシーに対して訴えを起こしていたが、2016年に入り、クラブが「全面的に」謝罪したことを受けて和解。モウリーニョ監督を相手取った差別訴訟も和解に至っている。

 現在は英ロンドン(London)市内で医院を開業しているというカルネイロさんは、サッカー界にはまだ性差別が根強くはびこっていると感じている。

「性差別は、一番見過ごされがちな差別だと思います。反ユダヤ的な発言や、人種差別的な発言は一斉に非難されますが、こちら(性差別)はそうではないし、そのせいで、裏では性差別がまだ残っているということがうやむやにされているように思います」

「サッカー界に差別の問題があるというのは、広く共通した認識ですし、私も実際に強くそう感じますが、中でも性差別は一番軽視されていると思います」

(c)AFP