【11月25日 AFP】スペイン検察がサッカー元カメルーン代表のサミュエル・エトー(Samuel Eto’o)に対し、脱税罪で禁錮約10年と罰金1430万ユーロ(約17億2000万円)を求刑していることが24日、裁判所の資料で発覚した。

 現在トルコ1部リーグのアンタルヤスポル(Antalyaspor)に所属しているエトーは、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に在籍していた2006年から2009年までの間に、ダミー会社を通じて390万ユーロ(約4億7000万円)の脱税をしたとされている。

 検察の主張によれば、エトーはスペインの税金が課されないハンガリーに会社を設立し、そこに収入を迂回(うかい)させる方法で、同国の税率の低さを利用していたという。一方、スペインに設立した会社に対する租税は、収入ではなく運営体制に基づいており、低い税率に抑えられていたとされている。

 アフリカ年間最優秀選手(African Footballer of the Year)に通算4度選出されているエトーに対し、検察側は利子を含めた税金の返納に加え、罰金を科すべきだと主張。また、刑期は2006年の件で1年半、さらには2009年までの3年間では各3年が妥当であるとして、合計で最大10年6月を求刑した。

 仮に量刑が求刑通りになった場合でも模範囚は減刑措置が与えられるため、エトーが刑期満了まで拘置されることはないとみられる。(c)AFP