アブダビGPが「最後のレース」 バトンが今季限りのF1引退を表明
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【11月25日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の元世界王者ジェンソン・バトン(Jenson Button)が24日、シーズン最終戦のアブダビGP(Abu Dhabi Grand Prix 2016)を最後にF1から引退すると発表。F1で通算300戦以上に出走し、ブラウンGP(Brawn GP)時代の2009年には総合王者に輝いたバトンは先日、現在所属するマクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)で、来季からマシン開発などに携わることを表明していた。
36歳のバトンは、27日に決勝が行われるアブダビGPの記者会見に出席し、「自分にとって最後のレースのつもりで今週末に臨む。現時点では、このレースを最後にF1に参戦するつもりはない」と語った。
マクラーレンは先日、リザーブドライバーのストフェル・バンドーン(Stoffel Vandoorne)がバトンに代わり、2017年からフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)のパートナーを務めると発表している。2018年にバトンが復帰する選択肢も残されていたが、これはアロンソがチームを離れた場合に備えての保険と考えられていた。
「2018年の契約があることは事実だが、現時点では2018年のレースに出るつもりはない」と語ったバトンは、「(2018年の契約は)3か月後に気持ちが変わっていた場合に備えてのものだった」と明かした。
ウィリアムズ(Williams)のドライバーとして、2000年のオーストラリアGP(Australian Grand Prix)でF1のキャリアを開始したバトンは、ベネトン・フォーミュラ(Benetton Formula)時代を経て、2003年にBARホンダ(BAR Honda)に加入し、2006年のハンガリーGP(Hungarian Grand Prix)で初勝利を挙げた。
ロス・ブラウン(Ross Brawn)氏がホンダを買収して設立したブラウンGP(Brawn GP)では、2009年序盤に6勝を挙げるなど、当時レッドブル(Red Bull)に所属していたセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)を抑え、年間優勝を果たした。
2010年にマクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)へ移籍し、2011年にはドライバーズ選手権で総合2位の成績を残したバトンは、「8歳から今まで、長い道のりだった。たくさんの夢とともにF1に入り、この世界から去るときは、素晴らしい思い出、人生を変えるような経験、良いことも悪いことも、すべての思い出とともにありたい」と語った。
「世界王者として去ることも本当に特別なことだし、通算300戦以上も出走できた。これまで成し遂げてきたことに満足して、F1から身を引くことができる。これから自分の人生が始まることもたしかだ」
(c)AFP