【11月24日 AFP】中国国営英字紙・環球時報(Global Times)が24日、伝えたところによると、中国当局は、イスラム教徒が多数居住する新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のすべての住民に対し、「審査と管理」のためとしてパスポートを地元の警察署に引き渡すことを義務付けた。

 同自治区のアクス(Aksu)地区のある警察官が匿名で環球時報に伝えた話によると、この義務付けは同自治区全域で実施されており、「パスポートが必要な人は、必ず警察に申請しなければならない」という。同自治区についてはこれまでにも、全域でパスポート管理が強化されているとの報道が多数、出ている。

 100万人を超える新疆ウイグル自治区のイスラム教徒の住民の多くは、この地区の文化や宗教に対する統制に加え、パスポート申請の拒否などは差別だと非難している。

 同自治区の石河子(Shihezi)市の公安当局は先月、ソーシャルメディアに、パスポート提出を拒めば「国外渡航の禁止などの責任を負う」という投稿をしたが、後に削除された。(c)AFP