イラクのキリスト教徒、生存者が語る「IS統治下」の生活
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■改宗を迫られる
現在アルビルで暮らすザリファさん(77)は、かつて国内のキリスト教徒が最も多く暮らしていた町カラコシュ(Qaraqosh)で、年上の友人バドリヤさんと共に2年間を生き抜いた。
ザリファさんらは一時的に、離婚したり夫を亡くしたりした女性たちと一緒にモスルの刑務所に収容されたが、最終的にカラコシュの自宅に戻された。
ISの戦闘員にライフルを突きつけられて、現金や純金を要求されたこともある。ある時には20歳前後の若い男がやって来て、ザリファさんらに改宗を迫ったという。「彼は私たちに聖母マリア(Virgin Mary)の肖像と十字架に唾を吐きかけるように言いました。拒みましたが、無理やりさせられました」とザリファさんは言う。その間ずっと心の中で神に祈っていたという。
「彼は聖母マリアの肖像を焼こうとしましたが、ライターがつかなかったので、神に祈りが届いたと分かりました」とザリファさんが語ると、その場にいた彼女の家族は笑った。
イラク軍が10月末にカラコシュに攻め込んだときも、ザリファさんとバドリヤさんは食料が無い状態で自宅に捕らわれており、カラコシュ奪還から数日後、イラクの治安部隊によって発見された。
「人々のために、この町のために祈っていました。そしてダーイシュの戦闘員のためにも祈りました。神が彼らの心を開いてくださいますようにと」とザリファさんは語った。ザリファさんの苦しみは、親族と再会した喜びですでに消え去ったという。 (c)AFP/Safa Majeed and Jean-Marc Mojon