【11月23日 AFP】韓国の大統領府が昨年バイアグラを大量購入していた事実が発覚し、朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領の親友による国政介入疑惑をめぐるスキャンダルは、さらに混迷を極める展開となっている。

 バイアグラの大量購入について青瓦台(大統領府)は22日、釈明に追われている。

 朴大統領をめぐっては、起訴された親友の崔順実(チェ・スンシル、Choi Soon-Sil)被告や新興宗教の開祖だったその父親との数十年におよぶ交友関係が明らかになり、大統領の私生活にもメディアの注目が集まっている。

 そうした渦中の22日には、大統領府が勃起不全治療薬のバイアグラやそのジェネリック医薬品を昨年大量購入していたことを、野党議員が暴露し追及した。

 これについて 鄭然国(チョン・ヨングク、Jung Youn-Kuk)大統領府報道官は23日に会見し、昨年5月に朴大統領がエチオピアなど標高の高いアフリカ諸国を訪問した際の高山病対策として購入したと説明。だが実際には使用することはなかったという。

 朴大統領は結婚歴はなく、交際男性の存在も確認されていない。

 この他にも大統領府は、デトックスやアンチエイジング目的で使用されるヒト由来のプラセンタやビタミン剤の注射薬も数百個購入していたが、これについて鄭報道官は、朴大統領の警護官ら大統領府職員らのために購入したものだと語った。

 韓国の検察当局は、朴大統領が自分用に処方されたさまざまな注射剤を、民間のクリニックで崔被告の名前を使って受け取っていたとして捜査している。(c)AFP