【11月22日 AFP】米国の次期大統領に選出されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏がツイッター(Twitter)上に過激な投稿を連発していることについて、同氏の側近が21日、それがたとえ組閣といった重要な作業の最中であったとしても「雑音を押しのけ」て人々にメッセージを届けるための無害で妥当な手法だと擁護した。

 トランプ氏は選挙戦の段階から過激なツイートを真夜中の時間帯などに投稿することで知られ、ライバルのヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官をはじめとする反対勢力や、ニューヨーク・タイムズ(New York Times)といった報道機関を「口撃」していた。

 先週末にやり玉に挙げられたのは、ブロードウェー(Broadway)の人気ミュージカル「ハミルトン(Hamilton)」の出演者らだった。

 ニューヨーク(New York)での公演を観覧に訪れた次期副大統領のマイク・ペンス(Mike Pence)氏に向けて、トランプ政権が米国の人種的・社会的・文化的多様性を尊重しないのではという懸念をステージ上で表明した出演者らに対し、トランプ氏は謝罪を要求。同作は「過大評価されている」と切り捨てた。

 トランプ氏はさらに、俳優のアレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)さんが自身の物まねを披露している人気バラエティー番組「サタデー・ナイト・ライブ(Saturday Night Live)」についても、「完全に偏った番組で、まったく面白くない」とこき下ろした。

 これら一連のツイートを受け、トランプ氏顧問のケリーアン・コンウェー(Kellyanne Conway)氏は21日、CNNの番組で、この極めて重要な時期にこのような行動に出るのは、次期大統領にとって気が散るだけの時間の無駄ではないかという質問を受けた。

 これに対しコンウェー氏は、「なぜそんなことを気にするのですか? 次期大統領がツイートに5分を割いてコメントを発してはいけないなんて、誰が言えるでしょうか」と一蹴。

「トランプ氏にはフェイスブック(Facebook)とツイッター上に、2500万人以上のフォロワーがいます。これは、自分のメッセージを人々に直接伝え、雑音や沈黙を押しのけるための優れた手法です」と擁護した。(c)AFP