【11月18日 AFP】競泳女子の五輪メダリスト、カティンカ・ホッスー(Katinka Hosszu)によるハンガリー水泳協会(MUSZ)への不満を訴えている抗議活動が、競泳界のトップ選手の賛同を得て勢いを増している。リオデジャネイロ五輪で金メダル3個と銀メダル1個を獲得し、数々の世界記録を保持しているホッスーは、15日に自身のフェイスブック(Facebook)でMUSZのタマシュ・ジャールファーシュ(Tamas Gyarfas)会長に宛てた公開書簡を投稿し、選手やコーチ陣が老朽化した施設など劣悪な練習環境下に置かれていると訴えていた。

 ホッスーはまた、ジャールファーシュ会長体制の同協会の運営方針が非民主的であるとして、「タマシュ・ジャールファーシュ氏にとって、ハンガリーの競泳界が本当に重要であるならば、現在のポストから辞任するべきです」と批判している。

 ホッスーの抗議行動には、2012年のロンドン五輪で金メダルを獲得したダニエル・ギュルタ(Daniel Gyurta)を筆頭に、リオ五輪銅メダリストのボグラールカ・カパーシュ(Boglarka Kapas)ら同国のトップスイマーが支持を表明している。カパーシュは地元紙に「残念ながら、ハンガリーの競泳界は正常に機能していません。そのことについて、公の場で話し合うときが来たのです」とコメントした。

 さらに17日には、ダビド・ベッラスト(David Verraszto)氏とイブリン・ベラスズト(Evelyn Verraszto)氏のほか、ペーテル・ベルネク(Peter Bernek)やドミニク・コズマ(Dominik Kozma)ら五輪選手もホッスーの抗議に同調した。

 ジャールファーシュ会長は辞任を拒否しているが、その一方で協会側は話し合いを呼び掛けており、選手たちに具体的な要求リストの提出を求めた。

 ハンガリーの首都ブダペスト(Budapest)では、2017年に第17回世界水泳選手権(17th FINA World Championships)が開催される予定となっている。(c)AFP