【11月16日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は15日、巨額収賄の疑いで訴追されたアレクセイ・ウリュカエフ(Alexei Ulyukayev)経済発展相を解任した。同国メディアが、ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官の話として報じた。

 ウリュカエフ容疑者は、国営石油会社ロスネフチ(Rosneft)が関わる巨額取引をめぐり、200万ドル(約2億2000万円)の賄賂を受け取った容疑で逮捕され、裁判所から来年1月15日まで2か月間の自宅軟禁を命じられていた。

 同容疑者は、プーチン氏が2000年に大統領に就任して以来、腐敗容疑で逮捕された最高位の政府関係者であり、政権内部の権力闘争が逮捕の背景にあるのではという臆測も広がっている。

 ロシア連邦捜査委員会は、ロスネフチが先月、ロシアの石油会社バシネフチ(Bashneft)の過半数株式を政府から52億ドル(約5600億円)で取得した際、その買収を承認する見返りとして、同容疑者が金銭を「不正に要求」していたとしている。

 同委員会によると、ウリュカエフ容疑者は問題の賄賂を受理しようとしていた14日、ソ連国家保安委員会(KGB)の後継機関である連邦保安局(FSB)のおとり捜査によって身柄を拘束された。(c)AFP