【11月15日 AFP】(更新)ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は14日夜、米国の次期大統領に選出されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏と電話会談し、両国関係を正常化する必要があるとの見解で一致した。露大統領府が発表した。トランプ氏の政権移行チームも会談した事実を明らかにした。

 大統領府の声明によると、両氏は「現在の露米関係が極めて不満足な状況」にあると認めた上で「関係正常化に向けて共に積極的に取り組んでいくことの必要性」を確認した。また「直接会談に向けて準備をしていく」ことでも合意した。

 プーチン大統領はトランプ氏が選挙公約を成功裏に実行していくことを願っていると表明。「対等で、互いに尊重し、相手国の内政問題に干渉しないことを原則に、米国の新政権との間でパートナーとしての対話を行っていく」用意があると述べたという。

 プーチン大統領とトランプ氏は「最大の敵である国際的なテロリズムおよび過激派との戦いに団結して取り組む必要がある」との認識も共有。これに関連して「シリア危機を解決するための問題」についても協議した。

 一方、トランプ氏の政権移行チームは声明で、プーチン大統領の方から電話があり、「歴史的な選挙での勝利に対する祝意」を伝えられたと説明。会談では両国が直面する「脅威と課題」や経済問題、「200年余りに及ぶ歴史的な米露関係」について話し合ったとしている。

 米大統領選中、プーチン大統領はトランプ氏を暗に支持し、トランプ氏もプーチン大統領をたびたび持ち上げ、一緒に仕事をしたいとの意向を示していた。(c)AFP