【11月13日 AFP】ラグビーのテストマッチが12日、各地で行われ、イングランドは37-21と南アフリカから約10年ぶりの勝利を挙げた。

 イングランドはトライ数で4対2とスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)を上回り、エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)体制下のテストマッチで10連勝を飾っている。

 今年最後のテストマッチ期間の初戦で、イングランドはハーフタイムを挟み、23点を奪う間に失点を許さなかった。ジョニー・メイ(Jonny May)、コートニー・ロウズ(Courtney Lawes)、ジョージ・フォード(George Ford)、オーウェン・ファレル(Owen Farrell)がそれぞれトライを決め、ファレルはさらにキックだけで14点を挙げた。

 南アは、途中出場のヨハン・グーセン(Johan Goosen)とウィリー・レ・ルー(Willie Le Roux)がトライを決めたが、反撃及ばずここ6戦で5敗目を喫した。

 イングランドの主将ディラン・ハートリー(Dylan Hartley)は英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し、「前半の20分だけで六つのペナルティーを許したのいただけない。とはいえ、重荷を取り除けて本当にうれしい。選手たちのことを誇りに思う」とコメントした。

 一方で常に要求の高いジョーンズHCは、「納得できるほどではない」と10戦全勝したチームにより多くのものを望んでいる。

 昨年のラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)で予選プール突破に失敗してから約1年、ジョーンズHCが就任したイングランドはシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2016)で全勝優勝を飾り、オーストラリアとの3連戦で全勝を飾っていた。

 多くの負傷者を抱えながらも雨のトゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)で南アよりも鋭さを見せたイングランドだったが、指揮官はチームがさらに良くなると強く信じている。

「イングランドは常に選手層がしっかりしている。選手たちはより強い野望を持っていると思う。私は就任時に何の期待もしていなかった。分かっていたのは、(前HCの)スチュアート・ランカスター(Stuart Lancaster)が集めた、才能が詰まりに詰まった素晴らしいチームを引き継ぐということだけだった。私の仕事は、その才能からパフォーマンスを確実に引き出すことだった」

「われわれはそれに取りかかり始めたところで、まだ良くなっていく。現時点では納得できるほどではない」

 今年最後のテストマッチシリーズでイングランドは、19日にフィジー、26日にアルゼンチン、そして12月3日にオーストラリアと対戦する。(c)AFP/Julian GUYER