【11月11日 AFP】米大統領選で、イスラム教徒に対する敵意を公然と示していた共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が勝利したことについて、イスラム過激派たちが歓喜の反応をみせている。

 イラクとシリアで米国主導の有志連合による空爆攻撃を受けているイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は米大統領選の投票前、トランプ氏と民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に大きな違いはないと述べていた。

 しかし、トランプ氏勝利の結果を受け、ISの支持者らはソーシャルメディア向けアプリ「テレグラム(Telegram)」上で同氏の勝利を祝うメッセージを送り合った。「喜べ、奴は米国の醜い顔をさらすぞ」といった投稿や、「トランプの勝利に楽観している。奴はブッシュ(ジョージ・W・ブッシュ元大統領)よりもばかで、愚かで、横柄で思い上がった野郎にすぎない」、「トランプはその卑俗さによって(アラブ諸国の)君主らを辱め、聖戦の戦場を広げてくれる」といった投稿がみられた。

 またISの支持者らはインターネット上に、トランプ氏が選挙中に公約としていたイスラム教徒の米国への入国禁止や、サウジアラビアに対するトランプ氏の暴言に言及していると思われる書き込みもしている。

 一方、ISはトランプ氏の勝利に関し、公式なコメントを発表していない。(c)AFP/Samer Al-Atrush