IS、撤退時に1500家族をモスルの空港に連行 国連
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【11月9日 AFP】国連(UN)人権高等弁務官事務所(OHCHR)は8日、イラク警察部隊がモスル(Mosul)の南郊から約14キロ離れたハマム・アルアリル(Hamam al-Alil)を奪還した際に、撤退するイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が多くの住民をモスルの空港に強制連行していたと明らかにした。
イラク警察部隊は7日、要衝のハマム・アルアリルを奪還。モスル奪還作戦における大きな勝利を収めた。
OHCHRのラビナ・シャムダサニ(Ravina Shamdasani)報道官はスイス・ジュネーブ(Geneva)で報道陣に対し、IS戦闘員が今月4日に「ハマム・アルアリルに住む約1500家族をモスルの空港に強制的に連行した」との報告を受けたことを明らかにした。
国連は数週間にわたり、ISが今後の戦闘を見越して「人間の楯」にするため、モスル近郊の住民を強制的にモスル市内に連行していると警鐘を鳴らしていた。
またシャムダサニ報道官は、ISがモスル近郊で「イラク治安部隊の元隊員少なくとも295人を拉致した」との情報も寄せられているという。
同報道官は「11月1~4日にタルアファル(Tal Afar)にある複数の村から元イラク治安部隊員195人、11月3日の午前0時ごろにモスルの約20キロ西の村で元イラク治安部隊員少なくとも100人が、それぞれ拉致された。拉致された人たちの行方は分かっていない」と述べた。(c)AFP