【11月9日 AFP】8日投票が行われた米大統領選では、共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が妻の投票を「盗み見」する姿が捉えられ、ソーシャルメディアで笑いの種になっている。一方、民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官の支持者の間では、同氏のトレードマークとなった「パンツスーツ」が再び脚光を浴びている。

 ニューヨーク(New York)の投票所に出かけたトランプ氏は、地元の人たちから「ニューヨークはあんたが大嫌いだ!」と叫ばれ、独特の「温かい」歓迎を受けた。

 その後の投票では、隣で妻のメラニア(Melania Trump)さんが投票するところを目隠し越しにのぞき見しているような様子をカメラに捉えられた。これにはツイッター(Twitter)上で「自分に投票するかどうか、トランプはメラニアさえ信用していない」などと揶揄(やゆ)する声が相次いだ。

 さらにトランプ氏の息子のエリック・トランプ(Eric Trump)さんが妻のララ・ユナスカ(Lara Yunaska)さんに同じことをする姿も撮影され、「この父にして、この子あり」とジョークを飛ばされた。

 一方、クリントン氏は米主要政党で初の女性大統領候補として選挙を戦い、そのパンツスーツ姿に再び注目が集まった。

 クリントン氏は2008年の大統領選の民主党候補指名争いでバラク・オバマ(Barack Obama)大統領に負けた際に、「パンツスーツで駆けずり回ってくれた私の姉妹たち」に感謝の意を示していた。

 その後、「パンツスーツ国民(Pantsuit Nation)」と呼ばれる秘密のグループを、クリントン氏への支持を示してパンツスーツ姿で投票に行くことを決めた50人がフェイスブック(Facebook)で立ち上げた。会員は今では220万人以上に膨れ上がり、悪評もつきまとうパンツスーツはクリントン氏のシンボルになっている。

 歌手のビヨンセ(Beyonce)さんも4日、オハイオ(Ohio)州クリーブランド(Cleveland)で開かれたクリントン氏の集会に、体の線に沿ったいつもの衣装の代わりにパンツスーツを着て登場している。(c)AFP