モウリーニョ監督の「根性論」が英国内で波紋呼ぶ
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■モウリーニョ流はすでに時代遅れ?
代表の合宿地で、報道陣から2人は「少し頼りない」タイプなのかと問われたサウスゲイト監督は、「クリスのことはまだ詳しく知らないが、ともに働いてきた印象で言えば、そうは思わない」と答えた。
「ルークのことはよく知っている。彼は非常に大きなけがをした。どんなときも、本人のことを大して知っているわけでもない人間が外から見て判断を下すのは簡単だ」
イングランド代表は11日にW杯ロシア大会(2018 World Cup)の欧州予選でスコットランドと対戦し、次週にはスペインとの国際親善試合を行うが、ショーとスモーリングは今回の代表に招集されていない。
デビッド・モイーズ(David Moyes)監督、そしてルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督の下での3シーズンにわたる低迷を経て、チームの再建を託されたモウリーニョ監督は、これまであえて選手と衝突したり、公然と批判して精神的な重圧をかけたりすることでチームを強化させていた。
そうしたやり方は、チェルシー(Chelsea)での第1次政権では見事に奏功し、ジョン・テリー(John Terry)、フランク・ランパード(Frank Lampard)、ディディエ・ドログバ(Didier Drogba)らが屈強な選手として活躍した。
現在もチェルシーに所属するテリーは、肉体にむち打ってプレーしてきた選手で、2010年には5年にわたって抗炎症薬を使用しながら出場してきたことを明かしている。2006年4月のユナイテッド戦についても、テリーが左足首から「流血している」にもかかわらず、監督が「自分の方を見もしなかった」と話している。
しかしこのやり方は、もっと若い世代の、精神的にひ弱な選手たちにはあまり効果的ではないのかもしれない。チェルシー復帰後、モウリーニョ監督はケビン・デ・ブルイネ(Kevin De Bruyne)とロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)を見限ったが、今は別のチームで輝きを放っている。
大衆紙のサン(The Sun)によれば、ユナイテッドのベテラン選手は、監督の姿勢を受け入れているという。クラブのファンも、監督の手法が賞味期限切れでないことを願っているはずだ。しかし、チームは現在、因縁のライバルである首位リバプール(Liverpool FC)から勝ち点8差の6位にとどまっている。(c)AFP/Tom WILLIAMS