【11月7日 AFP】韓国プロ野球の試合で八百長に関与した疑いで、複数の球団関係者が警察の取り調べを受けたことが明らかになった。7日に警察当局が発表した。

 警察によれば、疑いがかかっているのは、NCダイノス(NC Dinos)のゼネラルマネジャー(GM)と球団幹部で、2人は以前所属していたイ・ソンミン(Lee Sung-Min)投手が行った八百長を隠ぺいしたとみられている。

 韓国の野球界では近年、違法賭博と関連した八百長疑惑がたびたび競技に暗い影を落としてきたが、球団職員に八百長関与の疑いがかかるのはこれが初めてとなる。

 イ・ソンミン投手は、2年前の2014年に行われた試合で、初回に故意に四球を与える代わりに300万ウォン(約27万円)を受け取っており、幹部はこの事実を把握しながらも、イメージを考慮してわざと報告しなかったという。同選手はその後、チーム数拡大にともなって新設されたKTウィズ(KT Wiz)に放出された。

 同様の疑いは、別球団のユ・チャンシク(Yoo Chang-Sik)投手にもかかっている。同投手はハンファ・イーグルス(Hanwha Eagles)に所属した2014年に、2試合で同様の行為に及んでいた疑いが持たれている。

 聯合ニュース(Yonhap News)が報じた警察の談話によれば、両選手は「試合の初回にわざと四球を出し、ウオーミングアップが足りなかったと言って監督とファンをだまそうとした」という。この件では、現役選手と元選手の合計7人に八百長の疑いがかかっている。

 韓国では賭博が禁止されていて、政府は非合法の賭博サイトを取り締まっているが、野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、さらにはボートレースなど、プロスポーツの八百長スキャンダルが見出しを飾る例は後を絶たない。(c)AFP