【11月6日 AFP】ボクシング、WBO世界ウエルター級タイトルマッチが5日、米ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)のトーマス&マック・センター(Thomas & Mack Center)で行われ、引退から現役復帰したマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)が王者ジェシー・バルガス(Jessie Vargas、米国)を判定の末3-0(118-109、118-109、114-113)で下し、通算3度目の同級王座に返り咲いた。

 4月のティモシー・ブラッドリー(Timothy Bradley、米国)戦に勝利した後、引退を発表していた37歳のパッキャオは、2回にバルガスからカウンターでダウンを奪い、判定勝ちを手にした。

 これで通算戦績を59勝(38KO)6敗2分けとしたパッキャオは、体力面では余裕があるところを示したが、7年間遠ざかっているKO勝利はならなかった。

 パッキャオは2009年にミゲル・コット(Miguel Cotto、プエルトリコ)を下して同タイトルを初めて獲得。3年後のブラッドリー戦で王座から陥落したものの、14年にブラッドリーとの再戦でベルトを奪い返した。そして昨年、この日の試合を最前列で観戦していたフロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)氏に敗れて再び王座を明け渡していた。

 新たに母国フィリピンで上院議員に当選したパッキャオだったが、再びボクシングへの情熱がともったと語り、今回の再戦となっていた。

 試合後にパッキャオは、「満足だ。毎ラウンド彼からダウンを奪うことと、油断しないことを目指していた。(バルガスの)カウンターがあるのは分かっていたから、気を付けながらインサイドに入っていた。もっとできると感じた」と語った。

 メイウェザー氏をこの試合の観戦に誘ったと明かしたパッキャオは、同氏との再戦を望むかと尋ねられると、「成り行きに任せる」と応じた。(c)AFP/Greg Heakes