【11月4日 AFP】トルコの警察当局は4日、クルド系主要政党、国民民主主義党(HDP)の共同党首2人と複数の国会議員の身柄を拘束した。地元メディアは党首2人の拘束についてテロ捜査の一環と伝えている。トルコでは7月15日に起きたクーデター未遂を受けた取り締まりに拍車が掛かっている。

 トルコ半国営のアナトリア(Anadolu)通信によると、HDPのセラハッティン・デミルタシュ(Selahattin Demirtas)共同党首は南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)市にある自宅で、フィゲン・ユクセクダー(Figen Yuksekdag)共同党首は首都アンカラ(Ankara)でテロ捜査に関連してそれぞれ拘束された。

 2人の拘束はHDPに対する大規模な捜査の一環とみられる。HDPはトルコ国会で59議席を有する第3党。過去数か月、2人は複数の別々の事案で捜査対象となっていたが、拘束されたのは今回が初めて。

 地元民間テレビ局NTVによると、2人は非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」の宣伝を拡散した疑いが掛けられている。アナトリア通信はデミルタシュ氏について、2014年10月に発生し死者を出した抗議デモで暴力を引き起こした嫌疑があると報じている。

 同通信によると、2人は検察から求められた文書提出に応じなかったという。NTVはトルコ内務省の情報として、共同党首2人の他にHDPの国会議員9人が身柄を拘束されたと伝えている。(c)AFP/Stuart WILLIAMS