【11月3日 AFP】フランス北部の港町カレー(Calais)で2日、「ジャングル(Jungle)」の通称で知られた移民キャンプの撤去後に取り残されていた保護者のいない未成年者1616人が、バスで仏国内各地の施設所に移送された。

 10代を中心とした子どもたちは、悪評の高かったキャンプが撤去された後も2日にわたってコンテナを転用した仮設施設で寝泊まりを続けていた。コンテナ仮設施設の閉鎖に伴い、仏政府が進めてきた移民キャンプ撤去は一つの区切りを迎えた。

 カレーのキャンプは、英仏海峡を越えるトラックや列車に潜んで英国への密航を試みる移民たちの中継地点となっていた。仏各地へ移送された移民の多くは、最後まで渡英の希望を抱いていた。

 2日にバスで退去したスーダン出身のアフメドくん(17)は「最終的にどこにたどり着くのか、まだ分からないから、とてもハッピーだとは言えない。でも、ジャングルを離れるのはとにかくうれしい」と語った。

 英仏両政府は未成年者らの受け入れをめぐって対立を続けており、国連子どもの権利委員会(UN Committee on the Rights of the Child)は同日、互いが責任転嫁し合っていると両者を非難した。(c)AFP